一つはこの巾級数の収束の速さである。式 2.1の右辺の項
この考えをもっと具体的にするために、 としてみよう。 分子は二桁づつ増えていくし、分母の方は始めの方は と たよりない感じである。しかし、たとえばこの巾級数の第千項以降を見ると、 分母は絶えず前の項の分母の千倍以上になっており、 が大きくなると分子などあっと言う間に分母より小さくなってしまう。 最初のたよりなさなどふきとんでしまうのである。
(ここでいくら文学的表現を尽くしても、それを読んだだけでは 残念ながら中途半端な理解を与えるに過ぎないのかも知れない。 収束の感覚は、自分で少しいじって見るのが 一番良いと思われる。 論法とは、 その「感覚」を、正しく表現する一方法であるともいえる。)