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は、微分しても変わらない、つまり、
を満たすことがわかりました。
は、
(
)をみたします。
逆に、このような性質を満たす関数がどのぐらいあるかを
調べてみましょう。(このような、微分の満たす関係式を、微分方程式、と言い、
そこから元の関数を求めることを微分方程式を解くと言ったりします。)
が関係式を満たすとし、それと
との違いをみたいわけです。
ここでは、
を
で割った
を調べてみることにします。
のところを
で置き換えることによって、
が得られることがわかるでしょう。
微分して
ということは、
のグラフの接線が
常に
軸と平行ということですから、
は定数(仮に
とおく)です。
となって、もくろみどおり
は
と定数倍の違いしかない
ということがわかりました。簡単にわかるように、
がどんな値であっても
は元の微分方程式を満たします。もし
の値までこめて込めて
決定できるような方程式系を作りたいなら、例えば、
などというように指定してやるのが良いでしょう。
Yoshifumi Tsuchimoto
2000-04-12