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: 104 ページの図1のキャプションの訂正(第2刷で修正されました) : 単行本サポートページ : 85ページの補遺

「多価関数は関数ではない」余話

「多価関数」という単語は、「関数の概念を少しだけ拡張した」、というか、 「関数ではないんだけど『関数もどきである』」という念のこもったコトバですが、 それを説明する際、例として、どのような日本語を持ってくるのが良いのか。 実は連載時には、「ウミネコはネコでない」というのと同様、と書いたのですが、 これは余り適当ではありません。

関数は多価関数の一種であるけれども、ウミネコとネコの間にはそのような関係は ないからです。 ではどのような例が良いか? つまり、☆☆ という言葉の前に○○という言葉をつけて、○○☆☆という言葉が ☆☆の拡張になっている、そのような言葉があるか、という問題が生じます。

☆☆ という言葉の前に○○という言葉をつけて、○○☆☆という言葉が ☆☆の一種になっているという例ならばそれには事欠きません。

☆☆ ○○ ○○☆☆
革靴
紐靴
長靴
鉄鍋
土鍋
中華 中華鍋
などなど。

しかし、○○☆☆が☆☆の拡張になっている言葉となると、 注意して見ないとなかなか見つけにくいようです。 数学ではほかにも「量子群」など、このテの言葉がたまに見られます。

単行本で挙げたのは一つの例ですが、もっと良い例があるに違いありません。 (実は「これはピッタシ」という例を見つけたような気がするのですが、 忘れてしまいました。)



平成16年11月14日