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0 の 0乗の補遺

0 の 0 乗は不定、これにて一件落着、でもよさそうなものだけれども、 例えば多項式

$\displaystyle a_n X^n +a_{n-1}X^{n-1} +a_{n-2}X^{n-2}+\dots+a_1 X+ a_0$ (A)

のことを

$\displaystyle \sum_{k=0}^n a_k X^k$ (B)

と書いたときに、$ X=0$ を代入すると、定数項の部分に $ 0^0$ が 現れるのを気になさる方も あるようです。このような場合には、(B)は (A)の略記に過ぎず、(B) に形式的に 現れる $ X^0$ というのは実は $ 1$ であると約束している というのが正しい説明でしょう。 講義や、本などではついついそのような説明は 往々にして省かれてしまっています。 ベキ級数の扱いでも同じことが言えます。 ($ x$$ x$ 乗の話でもそうですね。反省。反省。)

コダワリ派には注意が必要かも知れません。 (注意のしすぎにも注意。)



平成16年11月14日