Weyl 環の自己準同型は特殊であるが、大変興味深い構造をもっている。
これを調べるために、ここでは正標数に一度落として、
それを再び「極限」 として通常の標数0の世界に戻ってくるという手法を用いる。
非常に面白い方程式が(少なくとも)二つあることがわかり、
Weyl 環の自己準同型がアフィン空間からそれ自身への シンプレクティックな写像を引き起こすことがわかる。(第一部)

次に、これを実験台にして、他の非可換環についての研究にうつる。
「Dedekind 環上有限型の非可換代数空間」の定義を述べる。
この定義を満たす対象はとても豊富である。
その幾つかについて若干の解説をつけ、現状の問題点まで述べてみたい。 (第二部)