理工系線形代数学 No.13
2023年度の練習問題(と略解)

問題 13.1  

1#1

とおく。2#2 3#34#45#5 から 6#64#45#5 への線型写像と同一視する。 このとき、
  1. 2#2 を行基本変形して、階段行列(仮に 7#7 とおく)にせよ。(経過も書くこと。)
  2. 単位行列 8#8 (講義では 9#9 と書いていたこともありました。どちら も同じ意味です。) に上の(1)と全く同じ行基本変形をして、得られた行列を 10#10 とおく。 10#1011#11 を求めよ。
  3. 12#12 を求めよ。
  4. 13#13 を求めよ。
  5. この場合の次元等式 14#14 を 具体的な数字を入れて完成せよ。

(略解)

(1)

15#15

(2)

16#16

他には

17#17

など、解の候補は複数ある。

18#18

(3)

19#19   20#2021#21   20#2022#22

  23#23   24#2425#25    
  26#26    

つまり、 12#12 27#27 の線形結合からなる2次元の ベクトル空間である。これは 2#2 の列ベクトルに次のような2つの一次の関係式があることを示している。

28#28

29#29

(4)

30#30   20#2031#31

で、これでもよいのであるが、実際には 32#32 は 関係式がある(一次独立ではない)ので、 その分減らすことができて、

33#33   20#2034#34

(5) 2#2 の列ベクトルの数 (35#35) のうち、 核で潰れる分( 36#36) を差し引いたものが像の次元 ( 37#37)であるから、

38#38 39#39 40#40 38#38 41#41 42#42 43#43 44#44    
  45#45 40#40 46#46   42#42   47#47    

これが(この問題の場合の)次元定理である。