, とおくとき、
[解答]
(1) は 上既約である。 これを証明しよう。背理法で が 可約だとする。 命題5.1(ガウスの補題) により 上でも可約である。 は 次だから 次の 係数の因数を持つことになる。 命題5.4により の因数はモニック。ゆえに、 なる 整数 が存在することになる。 は単調増加 かつ、 により、 . つまり or であるが、 これらは を満たさないから矛盾。
[別解] が 上で可約ならば、 上でも可約なはず。 すなわち は 上で根を持つことになる。ところが (in .) ゆえ、矛盾。
(2)
(3) かつ により、 の共役の一つ は に含まれない。 ゆえに、 は の正規拡大ではない。もちろん、ガロア拡大でもない。
の 上の最小多項式は であるから、 の 上の共役は の二つ。 これらは に含まれるから、 は 上の正規拡大である。 だから は 上分離的でもある。 ゆえに、 は のガロア拡大である。
(4)
(3)と同様の考察により、 は のガロア拡大である ことがわかる。
(5)
か否かによって、 は か かのいづれかである。他方、
(もしくは: かつ ゆえ . よって、 . とやってもよい。 )
(6) とおこう。 の元は必ず
(B) |
ガロア群の元 が を動かさないとすると、
の6つの元が一次独立なことから、必然的に かつ がわかる。すなわち、 . よって、 にガロア対応で対応する の 部分群( の固定群) は で、 これは の固定群と等しい。 ガロア対応が全単射的であること(ガロア理論の基本定理)から、