理工系線形代数学 No.4要約

今日のテーマ:連立方程式の解法と行基本操作

階段行列 $ C$ とは、次のような行列である。

$ r$ のことを階段行列 $ C$ の 階数と呼ぶ。

(* 教科書では、$ 1$ ではなく、「0 以外の定数 」と書いてある。 本質的にはどちらでもよい。)

$ A$ を行基本変形して階段行列 $ C$ に直すことができる。 $ C$ の取り方、直し方はいろいろあるが、 $ C$ の階数は $ A$ にしか依らない。 これを $ A$階数と呼び、 $ \operatorname{rank}(A)$ で書き表す。

$ A \mathbbm x=\mathbbm b$ において、$ A$ のことを係数行列、 $ [A\ \mathbbm b]$ のことを拡大係数行列とよぶ。

階数を用いると、連立 $ 1$ 次方程式の解法は次のように整理できる。

定理 4.1   $ A \mathbbm x=\mathbbm b$ が解を持つ $ {\Leftrightarrow}$ $ \operatorname{rank}(A) = \operatorname{rank}([A\ \mathbbm b])$