今日のテーマ: 授業の目標, ベクトル空間及び線形写像の復習。
「スカラー」の集合を一つ決めておかなければならない。
詳しくは体論でやる。
としては
をよく用いるが、
の場合を考えることも時には必要である。
としたときのベクトル空間を
上のベクトル空間とか、
実ベクトル空間といい、
としたときのベクトル空間を
上のベクトル空間とか、複素ベクトル空間と呼ぶ。
ベクトル空間とは、その中で和とスカラー倍ができるような集合のことである。
ベクトル空間 にたいして、
から
への線形写像とは、
から
の写像であって、和とスカラー倍を保つもののことである。
,
の基底をとることで、線形写像は行列で表せるのであった。
行列としては何でもありうるわけだが、
基底のとり方を上手に選べば、簡単な行列を扱うだけで済むようにできる
場合がある。
とくに、 の場合が本講義の主題である。
この場合には、
と
とを比較できるということが一般の場合と異なる。
一番基本的なのは対角行列である。