代数学III要約 No.10
今日のテーマ:3次・4次の方程式の解法
3次方程式
を解こう。
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(★) |
を展開することにより、いわゆる根と係数の関係
が得られる。
ラグランジュの分解式
 |
(R1) |
を考えてみよう。(ただし
.)
これら自体は
の対称式ではないが、
実際、
このことから、
を二次方程式
の二根として計算することができて、
あとはその3乗根として
を計算できる。
4次方程式の場合を考えよう。
根を
とおくと、
ラグランジュの分解式として、
をとる。
の基本対称式
はそれぞれ
の対称式になっていることが分かり、したがって
から計算できる。
すなわち、
は
の三根であるから、前段のように巾根を用いて
から計算できる。
あとはその平方根を計算すれば、
が計算されて、
一次方程式の根として
が計算されるという仕組である。
問題 10.1
3次方程式の解法において、

の置換(6つある)によって(R1)の分解式

が
それぞれどのように変化するか、実際に書き下しなさい。
問題 10.2
4次方程式の解法で前問と同様のことを考えてみなさい。
[ガロア対応の証明]
体
のガロア拡大
が与えられているとする。
の部分群
に対して、
と定義する。
と
の中間体
に対して、
と定義する。この時、次のことが成り立つ。(単調減少性)
の任意の部分群
に対して、
の任意の中間体
に対して、
の任意の部分群
にたいして、
の任意の中間体
に対して、
実は、上の (1)-(4) から、全く形式的な計算で次のことが成り立つことがわかる。
("3回=1回")
の任意の部分群
にたいして、
の任意の中間体
に対して、
ガロア理論では、さらに次のことが分かる。(狭義単調減少性)
の任意の部分群
に対して、
(補題9.2による。)
の任意の中間体
に対して、
(命題8.5による。)
このことから、最後に次のことが分かる。
("2回=0回")
の任意の部分群
にたいして、
の任意の中間体
に対して、