写像は始集合と終集合をコミにして考える必要があるのでした。 合コンのメンツが大事なように、 と にどのぐらいの元があるのかが重要です。 このことをうまく用いて、写像は始集合と終集合との元の多さを比べるのにも 使われます。
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第7回目の主題 : 写像
◎全射、単射、全単射。
全射、単射、全単射の判定には、 としてどのようなものを 考えているかが大変重要な意味を持つ。
この のことを の逆写像とよぶ。
◎「ホテルヒルベルト」
一般に、 から への単射が存在することは、 の元のほうが の元よりも「少ない」ことを意味すると考えられる。 の各々の元を「人」、 の各々の元を「ホテルの部屋」に例えると、 単射の存在は一人ひとりが別々の部屋に入れることを意味するからである。 同様に、 から への全射が存在することは、 の元のほうが の元よりも「多い」と考えられる。
ただし、無限集合においては、「多い」「少ない」の感覚は有限集合とは 少し異なる。
集合の元 の 「個数」を と書こう。 実は、「個数」は無限集合に対しても定義されて、 さらに、単に「無限である」というよりも 細かな尺度を導入することができる。そこで、そのような意味合いを込めて「濃度」 という言葉を使うのが普通である。その定義は以下の通り。
この定義もちょっと間に合わせ的である。(あとで「同値関係」 という概念を導入することによりすこしマシにできる。)
がなりたつ。
* 発展。
今回から、「発展」を入れることにしました。 多少難しいけれども本当は集合論の要になるような事項が入ります。 それとペアにして、「小テスト」には自由記入欄を設けました。 難しすぎたり、「発展」の扱いについての意見があったりしたらお聞かせください。 単に「難しい」とか「簡単すぎる」etcの感想ももちろん歓迎です。
「無限」には種類がある。たとえば、
つぎの定理は基本的で、その証明は面白いが、 少し難しいので web に置いておくことにする。 興味がある人は
http://www.math.kochi-u.ac.jp/docky/kogi/
からたどるとよい。
がなりたつ。
濃度の言葉(とベルンシュタインの定理)を用いると、次のことが分かる