今日のテーマ:
環 と有限群 が与えられているとき、 群環 が定義される。 実は、 は 自体の上に表現できる。 このことを、とくに が体 のときに詳しく見てみることにする。
に形式的に和、積を導入したものである。 (「 」 は「有限個の例外を除いて全ての に対して」 という意味である。) 具体的には、和、積は次のように与えられる。
で定まる。
上の の -次元表現 が決まると、 の への作用が命題3.6 のように定まって、 は -加群の構造を持つ。逆に、 -上有限次元の -加群 が与えられれば、(すなわち、 -ベクトル空間 上に の作用が定まっていれば、) その基底を固定することにより、 の表現が定まることが 容易に分かる。 行列を書くよりもその方が簡明であることが多いので、 以下では多くの場合 の作用でもって表現を定義する。
の正則表現で、 の場合(できれば、もっと一般の場合も) に対応する行列はどのようになるか答えなさい。 (二面体群については、すでに二年生段階で習っているはずなので、本問では詳しくは 述べない。)