イデアルとそれによる剰余環、環
環をイデアルで割ることにより、新しい環を作ることが出来る。 これは、群を正規部分群で割る操作に似ている。
とくに、
を
で割った環は重要である。
は、
の次に重要な環の例である。環についての議論が
正しいかどうかはこれらの環についてまずチェックしてみるのがよい。
においては、単に
と書く代わりに、
あるいは
等の記号を使って通常の数と区別することが多い。
上の補題では、通常の感覚との違いを浮き出させるために、
わざと
等と書いた。上のような例があるので、
一般の環
の元として例えば
(または略して 単に
)を考える時には、
これが 0 かも知れない
ということを常に意識しておく必要がある。
の性質は
が素数かどうかによって少し違って来る。
それを説明するために、まず言葉を二つ用意する。
実は、 が素数ならば、
は体であることがわかる。それには
次の補題を使えばよい。
※レポート問題
つぎのうち一問を選択して解きなさい。 (期限:次の講義の終了時まで。)